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お薬に関することでよくある質問をまとめてみました。ここに載っていないことでも、ライフケア薬局で処方されたお薬で分からないことがあれば、いつでもお尋ねください。

処方薬に関すること
病院でもらった薬が何のお薬かわからなくなりました。

おくすり110番から調べることができます。
識別コードについて;錠剤やカプセルの薬本体や薬を包んでいるシート・袋・ラベルなどの包装材料には、数字やアルファベットの記号がついています。この識別記号から薬剤名、薬効、用法用量、副作用、使用上の注意などがわかります。
病院の薬の効能や副作用、注意点などを、名前や記号から簡単に調べることができます。
薬の知識を持つことは、病気の治療に前向きとなり、副作用の回避にもつながることと思います。なお、ご利用にあたっては、ご自身の責任において参考までとしていただき、用法用量などは担当医または薬剤師の指示をお守りになるようお願いいたします。
「 Y-DP 0.5 」、「Y」、「0.5」 で検索することが出来ます。

湿布薬における冷感タイプと温感タイプの違いは何ですか?

湿布薬を貼付することにより、(1)有効成分の薬理作用による消炎・鎮痛効果と (2)湿布薬中に含まれている水分の気化に伴う冷却効果という二つの効果を発揮します。
湿布薬中に局所刺激成分(トウガラシエキスやノニル酸ワニリルアミド)を含有する湿布薬は、基剤中の水分が減少していくと皮膚体温を上昇させるため温感タイプと呼ばれ、冷感タイプと区別されています。
冷感タイプは腫れがひどく、患部が熱を持っているときにご使用をおすすめします。温感タイプは炎症が治まった後や骨の変形による、二次的な痛みにご使用をおすすめします。

市販薬に関すること
市販のドリンク剤を毎日飲んでいると糖尿病になると聞いたのですが本当ですか?

おとなの1日のカロリー必要量は、だいたい成人男性で2,500kcal前後、女性で2,000kcal前後です。(年齢や活動レベルによってちがいます)。
通常、ドリンク剤のカロリーは70kcal前後であり、用法・用量は1日1本ですから、カロリー必要量の4%以下です。毎日服用しても糖尿病など、健康に影響を与えるカロリー量ではありません。

医療機関にて薬剤を投与されているのですが、市販の医薬品を自分の判断で服用してよいでしょうか?

医師の治療を受けている場合は、他の薬を自分の判断で服用しないでください。薬ののみ合わせによっては、効果が強くなったり、弱くなったり、思わぬ副作用が出たりすることがありますので、医師又は薬剤師にご相談ください。

解熱鎮痛薬を服用しましたが、1時間たっても歯の痛みがおさまりません。成分の異なる、市販されている医薬品の解熱鎮痛薬をさらに服用してよいでしょうか?

成分が違うからといって、すぐに他の解熱鎮痛薬を服用してはいけません。過量服用となり副作用が発現することがあります。はじめに服用した薬の用法用量に記載してある服用間隔を経過した後に服用してください。

病院で処方される睡眠薬と市販されている睡眠薬とはどのような違いがあるのですか?

睡眠薬(睡眠導入薬)は日常的に不眠(不眠症)を対象としますが、睡眠改善薬は、寝付きが悪い・眠りが浅いなどの一時的な不眠が対象となります。
医療用で繁用されているベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳の中で眠りを引き起こす神経伝達物質GABAの作用を促進することにより睡眠誘発作用を発揮します。
これに対し睡眠改善薬は、脳を眠らせないように働いているヒスタミンの作用を抑制することにより睡眠を促します。その作用は病院で処方される睡眠薬に比べ、ゆるやかに眠りを導くような効き方が期待できます。

その他
子宮がんを予防できるワクチンができたと聞きました。このワクチンを打てば子宮がんにかかることはありませんか?

子宮がんには、子宮の入り口にできる「子宮頚(けい)がん」と子宮の奥にできる「子宮体がん」の2つの種類があります。このうち、「子宮頚がん」を予防するためのワクチン(商品名:サーバリックス)が2009年10月に承認され、12月からは一般の医療機関で接種できるようになりました。子宮頚がんの原因は、ほぼ100%が「ヒトパピローマウイルス」に感染によるものだということが明らかになっています。その感染を予防すれば子宮がんの発症を抑えることができます。

今回、承認されたサーバリックスは子宮頚がんの原因の約70%を占める、16型と18型のウイルスに対するワクチンです。半年間に3回(0、1、6ヵ月)接種を受けることで、最低でも20年以上、効果が持続すると推定されています。
ただ、16型と18型のウイルスに限って言えば予防効果は、ほぼ100%と考えられていますが、それ以外のハイリスク型ウイルスには効果がありません。したがって、このワクチンだけで子宮頚がんを完全に予防することは不可能です。ワクチン接種後も1~2年に1度は子宮頚がん検診を受けて、早期発見に努めることが重要です。
また、このワクチンはヒトパピローマウイルスの感染を予防するものであって、感染した細胞を治療することはできません。そのため、性交渉を経験する前にワクチンの接種を受けるのが最も効果的で、多くの国では優先接種の対象が11~12歳の女児とされています。

しかし、すでにヒトパピローマウイルスに感染した経験のある女性であっても、接種後に新たに侵入してくるウイルスに対する予防効果は得られるため、接種の意義は十分あります。
日本でも、11~14歳の女性が第一に接種を受けることが勧められていますが、その次の対象として15~45歳の女性の接種がすすめられています。ワクチン接種の費用について、先進国の多くでは公費による補助が行われていますが、国内では今のところ任意接種の扱いなので、接種費用は個人の負担になります。医療機関によって料金が異なりますので、各医療機関に問い合わせてください。

喘息の持病がありますが、普段は吸入でうまくコントロールできています。今回、留学でアメリカへ行くのですが、喘息の薬は持っていけますか?

現在は糖尿病や気管支喘息のような持病のある方でも、留学や海外旅行に行くことができるようになりました。しかし、医薬品をもって海外へ行くと、入国審査の際に予期しないトラブルとなることがあります。海外では、麻薬などの違法薬物を医薬品にみせかけて持ち込もうとする事件が頻発しています。医薬品は外見から成分を判断できないので、麻薬とまぎらわしい白い粉薬や注射器を持っていると、あらぬ疑いをかけられることがあります。

また、海外の医薬品を持ち込んで相手国内で高く売ってもうけることができるので、多量の医薬品を持ち込むことを禁止している国も多くあります。 もちろん、すべての医薬品の持ち込みが禁止されているわけではありませんが、それを証明する書類があれば無用のトラブルに巻き込まれる可能性は少なくなります。 この証明書は「携行薬剤証明書」とか「投薬証明書」といわれています。必ず英語で、自己使用目的であることと、薬品名、数量、医師の氏名・住所・連絡先及び医師のサインがされていることが必要です。

麻薬など乱用される薬物を取り締まる法律は大筋で世界共通ですが、規制のこまかな部分は国によって違います。持ち込み数量の規制も異なるため、長期滞在などで多量の医薬品を持ち込む必要がある時には、事前に相手国の在日大使館などで確認することをおすすめします。証明書があっても、持ち込みを認められないこともあります。  留学などの長期滞在であれば、現地で受診できる医療機関があるほうが安心なので、そこで医薬品を処方してもらうこともできます。ただし、世界的に偽造医薬品が流通しているため、持ち込みができず現地で医薬品を入手する場合は、信頼できる医療機関を選ぶことをおすすめします。

ご質問のように日本から米国へ気管支喘息の薬をもって旅行する場合、医師の証明書は絶対必要なわけではありませんが、出入国手続きの時、説明を求められた場合のために持って行った方がよいと思います。 主治医から英語の証明書が出してもらえない場合には、有料でこのような文書の発行を請け負う専門会社もあります。
(株式会社 オブベース・メディカ TEL:03-5414-7100)http://www.obm-med.co.jp/

中毒
薬瓶の中に入っている乾燥剤を、子供が誤って飲んでしまいました。大丈夫でしょうか?

医薬品に使用される乾燥剤は、シリカゲルまたは塩化カルシウムがほとんどです。いずれも毒性は弱いですが、誤って飲んでしまった場合は医師又は薬剤師にご相談ください。また、ほかにも調べる方法があります。
財団法人 日本中毒情報センター http://www.j-poison-ic.or.jp/

漢方薬
漢方薬をもらったときに「血の道症」と説明書に書かれていました。「血の道症」というのはどのような症状ですか?

「血の道症」は、女性特有の症状で、自律神経失調症や更年期障害をふくむ広い症状の概念です。神経症と捉えられることもあります。血液の滞りによって起こる神経精神症状で、「気鬱(きうつ):気分がはればれしないこと等」をいいます。

漢方薬には副作用はないのですか?

一般に漢方薬は西洋薬にくらべて、作用がおだやかと考えられています。しかし、一概にそうとはいえず、体質(証)がピタリと合えば効き目を現わしてきますが合わないと逆効果のことも。また、発疹や肝障害、間質性肺炎などのアレルギー性の副作用が報告されているものもあります。

漢方薬は複数の生薬からなっており、ひとつひとつの生薬についても例えば、ブシ、マオウ、カンゾウ、ダイオウなどは体質によっては、呼吸困難や高血圧、むくみ、下痢などの症状を現わすこともあります。漢方薬を飲むときも薬剤師のアドバイスが大切です。

使い方
寝る前に目薬をさしてよいですか?

基本的には就寝前の点眼は問題ありませんが、どのような目薬でも、就寝直前の点眼は、目の中に滞留して成分が濃縮されると角膜などへの影響が出ないとも限らないので、できるだけ就寝直前の点眼はやめてください。

点眼後に口の中にいつも苦味を感じます。身体に問題はないでしょうか?

目と鼻、口はつながっているため、点眼後に薬液が鼻や口に出てくることがあります。ですから成分によっては苦味などを感じることがあります。用法・用量を守って使用すれば、飲み込んでも問題はありません。

副作用
70代の男性ですが、かぜ薬を服用後、尿の出が悪くなったことがあります。 薬のせいでしょうか?

配合されている抗ヒスタミン剤等の影響で、前立腺肥大の傾向がある方は一時的に尿の出が悪くなる場合があります。一度受診されることをおすすめします。

インドメタシン配合の痛み止めの貼り薬に、「喘息をおこしたことがある人には使うな」と書いてありました。貼り薬で喘息の発作がおこるなんて信じられないし、喘息も昔のことで、最近はおさまっています。この貼り薬を使ってはいけないのでしょうか?

使用するのはお止めください。貼り薬といえども、皮膚を通して微量のインドメタシンが血液の中に入り、気管支を収縮させて喘息発作をおこす可能性があります。

頭痛もちのため、解熱鎮痛薬を長年にわたって毎日飲んでいます。このままのみ続けていて大丈夫でしょうか?

解熱鎮痛薬は、自己の判断で長期連用すべき医薬品ではありません。長年頭痛が続くようでしたら何か隠れた原因があるかもしれませんので医療機関の受診をおすすめします。

便秘薬を服用しています。便の色が黒色がかった緑色になったのですが、この薬のせいでしょうか?

便秘薬の成分によっては便の色が変わることがあります。黒色がかった緑色というのは薬剤の影響もありますが、その他食事などの影響や、胃・腸管からの出血の可能性も考えられます。黒い便が続くようでしたら、医師にご相談ください。

服用方法
漢方薬をジュースで飲んでいいでしょうか?

ジュースの成分の有機酸等により何らかの化学変化が起こることが予想されますので、水またはぬるま湯で服用することを基本にしてください。

「必ずかみくだいて服用」と記載されているおくすりを、かまずにのみ込んだらどうなりますか?

「必ずかみくだいて服用」と記載されている薬剤は、かまずに飲み込むとのどにつかえるなど危険なことがあります。必ず口の中で溶かすか、かみくだいて服用してください。

晩酌をしているのですが、お酒と一緒に服用したり、飲酒後すぐに服用できますか?

アルコールと一緒に服用したり、アルコールが体内に残っている状態で服用すると、相加的に作用して中枢神経作用が強くあらわれたり、副作用が増加するおそれがあるので、服用は避けてください。

便秘薬(緩下剤)を就寝前に服用したが、効果がみられないのですが?

便秘薬(緩下剤)は大腸に運ばれ効果を発揮するのに6~8時間かかるといわれております。しかし食物、体調などにより排便時間がずれて遅れることもあります。また、服用量が少ない可能性も考えられますので、用法・用量の範囲で増やして様子をみてください。それでも効果がない場合は、医師又は薬剤師にご相談ください。

薬の錠剤を砕いたり、カプセルをはずして服用してもかまいませんか?

医薬品によっては、製造の段階でいろいろな工夫(吸収性や味、におい等を考慮して)がされていますので、勝手にかみ砕いたり、カプセルをはずして服用しないでください。飲み込みにくいなど服用に不都合がある場合は医師、薬剤師にご相談ください。

薬の服用方法で「食後」「食前」「食間」「就寝前」とありますが、具体的にどの様に服用したらよろしいでしょうか?

食後とは: 胃の中に食べ物が入っているとき。(食後30分以内)
食前とは: 胃の中に食べ物が入っていないとき。(食前1時間~30分)
食間とは: 食事と食事の間のことで、たとえば朝食と昼食の間。※食事中に服用するということではありません。
就寝前とは: 就寝30分位前食直後とは:食事の終わりと同時のことで、たとえて言えば箸を置いたらすぐ服用すること。
頓服とは: 症状が出たときに服用。

1歳1カ月の子供が、薬を嫌がってなかなかうまく飲んでくれないのですが、何かいい方法はないでしょうか?

(散剤とシロップの場合)乳児の胃は、噴門部の緊張が弱いので容易に吐いてしまう傾向があります。その為、乳児では空腹時に服用させた方がいいようです。
ただ、空腹時に胃を刺激するような薬を与える時は、ミルクで服用させるか服用後ただちにミルクを与えるようにするといいようです。

散剤の服用は、乳児の場合、粉のままでの服用は無理です。1回分を水で練って団子状にするか蜂蜜、シロップ、ジャム、バナナをべたべたにつぶしたものやチューブ入りチョコレート等に練り合わせたものを指先につけて乳幼児のほっぺたの内側につけ、その後水かミルクを飲ませるようにしたら、散剤でも飲ませやすくなるでしょう。または5~10mlの少量のミルクに混ぜ哺乳びんで飲ませた後、ミルクを飲ませるようにします。この際、不溶性の薬が後に残らないように注意します。1回投与分のミルクとかジュースの全量に混ぜると、味が悪くなる為途中で飲まなくなって、どれだけ薬をのんだかわからなくなります。 また、ミルク、ジュース嫌いになる可能性もあります。ジュース、果汁と混ぜて飲ませる場合には、普段飲まないジュース、果汁に混ぜて飲ませるようにするのも一法でしょう。例えば、普段オレンジジュースを飲んでいるのでしたら薬を飲む時は、グレープジュースに混ぜて飲ませるようにするとかにしてみるのもいいかもしれません。

シロップ剤では、保存、保管に気を配ることが大切です。冷蔵庫に保存する時は、紙袋等に入れて見えにくくします。甘くておいしいシロップ剤を、全部飲んでしまう恐れがあるからです。 また一方、水薬で味を嫌う場合は、温度が低くなると苦味の感じ方が鈍くなりますから、水薬を冷たくして飲ませるのも一つの方法でしょう。

併用薬
かぜ薬を飲んでいますが、頭痛がとれません。鎮痛薬を一緒に飲んでよいですか?

一般にかぜ薬には解熱鎮痛成分が配合されていますので、鎮痛薬を併用することは過量服用となり、思わぬ副作用が現れるおそれがあります。従って、併用はしないでください。